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2011年6月26日 (日)

「幽霊たち」

観てきました。

時間つぶしに原作を持参。行きの電車で1時間、ランチがてら渋谷のカフェで1時間強、果たして2度目の読了。だがしかし、1度目に読み終えた時と変わらぬ難解さ…。正直言って、さっぱりわからん。せっかくお芝居を観るのだから、少しでも自分なりに何か感じたいと思うも、空しい足掻き。この思索のスパイラルがオースターの罠なのか…。もう、こんなにも、どうにかして解ろうと必死な自分に感動した。(やけくそ)

ところが、舞台は軽妙で、心がすっと楽になった。蔵之介さんが演じるとブルーがポップで…あくまでもわたしの印象ですけどね。なんだか霧を払う一陣の風のようで救われた~。

オレンジの「わたしは生きたいの。ただ生きていたいの」というセリフが印象的でした。これは原作にはないセリフかと。行方不明の恋人からの連絡を、ただひたすらに待ち続ける生活など「生きている」とは言えない、ということじゃないかと感じた。

一方的、受身、独りよがり、固執、こういう状態は健全でないってことかな。んー、健全という言い方は自分でもしっくりこないけど、ブルーもブラックも、ゴールドもなんだかそんな感じがして。

みなさん、もっと私生活を大事にしましょうよ~。

ソローなんてさ、独りで森に入って生活してさ、それをわざわざ文章にして本にして、結局みんなに読んでもらいたいんだから、本当は満たされていないんだよ、きっと。(八つ当たり)

あと、ブルーはヘンな諦観や固定観念があるし、宿命論者だよね。自分で自分を縛ってる。ブルーが例のロバート・ミッチャムの映画に惹かれるのはその辺なのかしら。ああ、しかし、そう言うわたしも、自分を縛っていたのやも。もっと自由に感じればよかったのかな。「なんだか不思議なお話ね」って、サラリと受け止めといたらよかったのかなぁ。(しょぼん)

自分を見つめるとか、自己と対話するのって、わたしには苦しい作業だけど、他者あっての自分というか、自分を認識する上で他者との関係は大事だなぁ、とは思う。

いちばん「生きてる」のはブラウンだな、きっと!

あのあと、ブルーは港に行って船の切符を買い、旅立つんでしょうよ。そして中国で生き直すんだ、きっと…!ぜひそうして欲しい。

…ゴホホン!とりとめ無さすぎですね。

舞台の上をスルスル動く家具、スレスレで行きかう役者たち。ものすごく稽古なさったのでしょうねぇ。

あの小説がこんな風に劇になるなんて!舞台で役者が演じるという表現で、まったく同じストーリーを伝えられるなんて、ただただ驚嘆。すごいなぁと感心しきり。

そしてそして!蔵之介さん、素敵で感激した。座席で身をよじるほどに、描きたくてウズウズするほどにかっこいいブルーでした。眼福。

お花は、撤去後で実物が拝めずに残念。そう言えば、「砂の器」製作スタッフからお花がきてました。放映してくださいね。楽しみに待ってますから。

わたしはどう考えてももう一度観に行くのは無理だけど、東京公演は7月3日まで続きます。その後の地方公演も含めて最後まで無事に、無事に終えられますように。(念力)

素晴らしく、非日常な時間をありがとう~!

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コメント

たのしく拝読イタシマシタ。おんなじようなことを感じたり、考えたりなさっているお仲間があるのはとーってもうれしくなります。そうね、そうそう、理屈じゃないわね。と思った次第。おそらくワタシが観ても同じような感応になるんじゃなかろうか。

演劇的なしかけやたくらみや空間をまんまたのしめばいいんじゃなかろうか、と。拝読してそうスルッと思ったのでした。

ワタシもせめて500グラムでも痩せたいわ、舞台までに。それは蔵さんに会う(舞台と観客席と離れているけど)為ではなく、おそらく自分の暮らしの中の祝祭日を寿ぐためかな(笑)。

投稿: あきら | 2011年6月29日 (水) 19時09分

あきらさん、こんにちは。
や、お恥ずかしい。猛烈に。
なんだか、いっぱいいっぱいで、オースターの世界に身を任せて漂う余裕がなかったわたし…。
でも、舞台に助けてもらいました。スネた気持ちのまま終わらなくて良かった、ほんとに。白井さんありがとう~。

わたし、年がら年中、痩せたいとか思ってるんですけどね。それで年がら年中変わらない。ダメですねー。

…あのぅ~、こんなところで伺ってよいのか悩むのですが、以前から気になっていたので思い切って訊いちゃいます。
去年まで群青色のTopページを飾っていたイラストはあきらさんがお描きになったのですか?
もしよかったら教えてくださいまし。

投稿: Leek | 2011年6月30日 (木) 17時29分

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