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2011年9月18日 (日)

ドラマ 「砂の器」

第一夜、第二夜とも録画していたのを観終えました。
嗚呼、わたしは松本清張をナメてた…。

親がどれだけ愛したかではなく、子がどれだけ愛されたと感じたか、なのだろうな。せつない。

吉村刑事が和賀に自分を重ねているところがよかった。時代というものを抜きにしては成り立ち得ないドラマだから、やっぱりそこは重要で、和賀少年が舐めたであろう苦汁や辛酸に思いを馳せずにはいられない。その余白が深いだけに、彼の冷酷さ、身勝手さが悲しい。
JINROの麦茶割り三杯飲んで考えたら、泣けて泣けて困った。

逆に言えば、かつては‘時代’がある種の共感を皆に与えていた。国じゅうが貧しくて、国じゅうが空腹とか。
わたしは、こどもに食べ物の大切さとかさ、どうしたらちゃんと伝えられるかとか、そんなことを思った。

中谷美紀が‘羽後亀田’ってのもあるわよ、なんて言うのがちょっと、いや、かなり唐突な感じがした。原作だと誰が気づくのであろうか…。
それに、‘紙ふぶきの女’がこの殺人事件と関係していると考えるのもちょっと、いや、かなり強引だと感じた。

あと、えっ、ここでCM入れる!? と思うこと数回。DVD出るそうなので、そちらでも観てみたい。

しかし、蔵之介さんにはこういう役を演じて欲しかったので、嬉しく思った。待ってました!という感じだ。クライマックスの取調べでは、表情から思考や感情を読もうと必死になった。文字通り目が釘付け。「きみ、自分に酔ってるね」なんてのが猛烈にわたしの欲求を満たしてくれてありがとうだった。心の中で「酔ってるのはおまえじゃー!」とか叫びながらトイレにダッシュして爆発笑いしそうだった。
えー、非常に演じ甲斐のある、良い役だったと思う。
欲を言えば、5~6年前の蔵之介さんに演じて欲しかったかなぁ、なんて思わなくもないが、これまでの苦労が顔に出てるんだと思ってヨシとする。

山本學さんがたまらんかった。ただもう、いるだけでたまらんかった。
小林薫はただ者でないと思った。今西刑事は穏やかで優しい。

ちょっとまえに、南海キャンディーズの深夜の歌番組に出演したのを見てから、玉木宏に好感を抱くようになり。ただの「お茶漬けクロレッツ」としか認識していなかったのが(←失礼)、堂々かつ爽やかなエロっぷりに俄然わたしの注目を集めるようになる。(←失礼すぎ)
玉木宏の吉村刑事は良かった。あんただって苦労したんだろうにさ、こんなに真っ直ぐ育ってねぇ。素直で、一生懸命で、血がかよってた。あんな姿勢で日々仕事に臨んでいる男なんて魅力的だ。あの出演陣のなかで飲まれず、彼らしく光っていた。

「今のおまえならわかるだろう」という言葉が胸に響いた。確かにわかるだろう、世間というものを知った今の和賀なら…!
最後に和賀が、ああ自分は愛されていたのだ、と解ったことが救いだった…ような気がする、が、それはただ単にわたしが救われた気分になりたいだけかもしれない。

音楽がもつ力の凄さを改めて思い知った。それだけは確か。

原作を買ってしまった。
登場人物は、もれなくドラマのキャストに脳内変換で読む所存。

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コメント

たのしい感想、ありがとうございました。
自分では了解したつもりになったりしつつ、イヤ、あれで良かったのか?と勝手に疑心暗鬼になり。まことにまっとうな感想に安堵させていただきました。

橋爪さんはとてもいい人だけど、人がいいだけに何やうざったらしい感じがあるということが言いたい?とか、和賀の野心みたいなギラギラが足りなくない?とか、あー思ったり、こー思ったり。もちろん、それなりに満足した上のことです。

原作当て読み、たのしそうです♪

投稿: あきら | 2011年9月21日 (水) 21時21分

あきらさん、こんばんは~!
コメントくださってありがとうございます。

橋爪さん、言われてみれば確かに!みんなが口を揃えて、あの人はいい人だ~いい人だ~って言うと、なんだかあやしく感じてしまう。
あれ、もし殺してなかったら、出生の秘密をネタに和賀をゆすったりしたかもよ?…なーんて。違うお話になっちゃいますな・笑。

わたしも全体的には満足という所感なのですが(あんた号泣したじゃん)、細かいことイロイロ考え出すとアレコレ気になったりします・笑。いえ、けっして文句ではなく。

和賀の瞳が澄んでる澄んでるって、どー見ても過労男の充血気味な白目…とか、赤&青のストライプシャツに紫のアーガイルセーターにチェックのコートかよ!やっぱ違うな時代の寵児はよぅ!…とか。

え、そういうことではなく?

あ、でも、わたしも指揮のシーンの蔵之介さんは直視できませんでした・笑。ちょっと!ハラハラドキドキさせないでよ、もう!という感じでした。(←誰?)

原作、楽しんでます。ドラマ後でサクサク~♪

投稿: Leek | 2011年9月21日 (水) 22時48分

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