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2012年1月11日 (水)

J.R.R トールキン「ホビットの冒険」

上下巻とも読了。

おもしろかった!

指輪のなぞなぞの謎が知りたかったんだ。それで最初はねー、「あんたねぇ、あのいたいけなフロドがどんだけ苦労すると思ってんのモウ」とか心の片隅で思いつつ読んでたんですわたし。思いっきりビルボのイメージがイアン・ホルムだったし。
でもやっぱりホビットだよこのしと。(←あたりまえ)愛すべきホビットだったよー!エーン!

そして瀬田貞二さんの訳はすばらしい。誰がなんと言おうと、わたしは瀬田訳が好きです。余談ですが、いつだかブックオフで改訂版を立ち読みしたところ、あまりの衝撃に愕然とし、ゴラムの話し言葉のところでで軽く眩暈を感じてそっと棚に戻したことがあります。慣れ親しみの問題と言われればそれまでかもしれんが…それにしてもあんまりだったので。

閑話休題。
肝心のなぞなぞですが…そこになんらかの不正があったのか否か!
不正なんてなかったんですね。不正なんてなかった!命の危険を感じながら、たった一人で、度胸と機転と運で切り抜けたホビットがいただけ。けれど、けれど!それでもやっぱりゴクリの執着を解るし、その後も長らくねじけた心を哀れに思わずにいられません。なぞなぞをやりとりしている箇所はものすごい緊張感を味わえました。
それにしても、結果として二人が生み出した状況が、「どっちが悪いというわけでもないんだけど、当人にしてみれば相手の主張に納得しがたく、後々まで遺恨が残る」ようなものとしては非のうちどころなく完璧に思われ、恐れ入りました。ここは非常に重要ですものね。

サックビル・バギンズ一家に後々まで嫌われるのも、闇の森のエルフとドワーフは仲が悪いのも納得。人に歴史あり、ホビット庄に袋小路屋敷あり。
そしてやはり最後はしみじみと心に沁みました。そうそう、この静謐で真っ白な感じがミドルアースの旅の終わりなのだったなぁ、と。そしてそして、いずれ始まるもうひとつの旅を思い、胸がいっぱいになりました。

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